旅するカメラ
2006年 01月 29日
「渡部さとる」というプロのフリーカメラマンの方が書いた「旅するカメラ」という本を買いました。
以前、どなたかのブログでこの本のことを知り、一度読んでみたいと思っていたのですが、紀伊国屋あたりの大きな書店でも在庫切れになっていて今まで手に入りませんでした。
ところが、先日ヨドバシカメラへ行った時、何気なくカメラ関係の書籍売り場をのぞくとなんと何冊も置いてあるではありませんか。
「餅は餅屋」ということですね。
始めから、ここに来ればよかった(笑)
内容は仕事、カメラ、レンズ、旅などについてのエッセイです。
厳しかった新聞社カメラマン時代の話、フリーカメラマンとして雑誌編集者への売り込みの話、徐々に仕事の依頼が増えてフリーカメラマンとしての地位を確立するまでの話などを随所にモノクロ、カラー写真を折り込んで語られています。
1、2とあるんですが、おもしろかったので一気に2冊とも読んでしまいました。
おもしろったところを2,3ご紹介してみますと、
あるカメラマンが「フィルムの途中までしか撮ってないから50cmだけ現像しろ」とデスクから言われて「50cmですね」と言ってその場でフィルムをパトローネから50cm引き出してデスクを唖然とさせた話。
ペンタックスからコンタックスに買い換えたあるカメラマンの奥さんが「ぺからコに変わっただけでなんでこんなに値段が違うのか!納得いかない!」といってダンナを糾弾したという話。
新聞カメラマンは目を酷使するので、40歳で利き目を変える。右(左)で20年、左(右)で20年、そこで定年を迎えるという。実際に実践しているカメラマンはそういないと思いますがプロカメラマンが如何に目を酷使するかが分かるようなお話ですね。
もちろん、失敗が許されないプロカメラマンとしての仕事の厳しさやプロならではのカメラを扱うワザ、写真やカメラ ・ レンズへのこだわりなども大いに語られています。
ところで、実はこの本の中で私が一番興味があったのは「感度分の16」というお話なんですが、長くなりますのでこれはまた後日にさせていただきたいと思います。