鹿の角の話
2005年 12月 17日
10月9日のブログで「鹿の角切り」の写真をご紹介しましたが、
その後の牡鹿たちの角は現在こんな感じです。
この角の跡は来年春先に抜け落ち、そこに新しい角が生えてきます。
つまり、牡鹿の角は毎年生え変わるということです。
だから、別に角切りをしなくても角は抜け落ちるのですが、
9月には繁殖期に入り気が荒くなっており、牡鹿同士が傷つけ合ったり、
人に危害を加えたりするのを防ぐため角切りが行われるというわけです。
AF17-35mm/F2.8-4(D)
これは、昨年の5月に撮った写真です。
5、6月ころまでの角は袋角と呼ばれ血が通っていて柔らかくぶよぶよしています。
ケガをすると出血するので牡鹿たちは袋角を傷つけないように用心深く行動します。
その後、角は枝分かれしながらどんどん大きくなっていきます。
AF マクロ100mm/F2.8
夏ごろから、角はカルシウムが沈殿して血も流れなくなり硬くなっていきます。
やがて角に付いていた袋(表皮)が剥がれ落ちて硬い立派な角ができあがります。
表皮を取るために木の幹に角をこすりつけ木の表皮を剥がしたりするのを防ぐため、木の幹に金網が巻いてあるのを見かけますね。
ところで10月に角切りの行事が行われ、奈良の秋の風物詩の一つになっていますが、実はこのときいっせいに牡鹿の角を切るわけではなく、8月ごろから徐々に切り始めているそうですよ。
AF APO TELE100-300mm/F4.5-5.6
番外
一人前にかわいい角をつけた男の子です。
まだ、1歳になっていないようです。
鹿の角は歳をとるごとに枝が増えていき、4歳で3本の枝が付いた角がでてきます。
三又四先(みつまたよんせん)というそうです。
その後は歳をとっても枝の数は増えません。
角は8~12歳ごろの壮年期に最も大きくなります。
AF17-35mm/2.8-4(D)
今までブログにアップした写真のダイジェストです。
よろしければどうぞご覧下さい。
lucky562のフォトダイジェスト